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障がい者の兄弟ということ |
2017/9/27(水) 08:58:28 |
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NHKの「あゆみが教えてくれたこと、障がい者の妹を撮る』というドキュメンタリー番組の再放送を見ました。最初を見たら気になって最後まで見てしまったのでした。深夜だったんですが。NHK青森のディレクターが重度障害の妹を一か月密着取材しながら介護するという内容。
肢体不自由の人の介護は本当に大変。この家のお母さんの明るい性格が本当に輝いて見えました。 床ずれしないように体の向きを変えるため目覚ましを鳴らして夜中に何度も起きるのです。熟睡なんてありえない。
赤ちゃんを育てる時に授乳のために夜中に何度も起きることがあり ます。夜泣きをする子だと眠れない日が続いたりして、疲労でイライラするお母さんもいます。でもそれって、数年のことなんです。 赤ちゃんは成長して、自分で歯も磨いて着替えもしてトイレへ行くようになります。 そういうお世話を何十年も続けることの大変さを人は想像できるのかなぁと思いながら見ていました。
何よりも、このお母さんの障害のある子のためにその他の兄弟の人生を犠牲にしたくないという気持ちにうたれました。 でも、自分が死んだあと、誰がこの子を世話するのかと思うと不安で苦しくて娘に『面倒を見る』という確約を欲しがったり、矛盾する気持ちの間で揺れ動く気持ちがすごく画面から伝わってきます。
ディレクターの長男は親がしてくれるので・・・ということで妹の介護をあまりしたことがないので、今回の番組企画のために悪戦苦闘していました。このくだりだけで、お母さんが強い信念でお嬢さんを世話していたのがわかります。
そしてやってしまう『嬉しい?』の確認です。 介護慣れしていない人はすぐに介護している自分に感謝のコトバや笑顔を期待してしまいがち。 うちの次男がいつも障がい者ボランティアを始めたばかりの人にあてがわれていたのは、『ありがとう』がいえることと、笑顔の表情ができるから、お世話した人に達成感があるのです。
冷静に考えてみても、そんなに人って感謝しないでしょう。 毎日、お母さんがご飯をつくって服を洗濯してたたんでしまってくれるからって、毎日『お母さんありがとう』っていう家族を見たことがないです。 母の日や年に一度の記念日にありがとうがいえれば上等って感じですよ。
亜由美さんヘルパーさんに笑顔で接して家族には無表情なのは、家族だから気をつかってないのよと諭されるおにいちゃんを見て、この番組を作ってくれてありがとう。 全部ではないけれど、いろんな気持ちが詰め込まれているよと思ってしまいました。
障がい者の兄弟がいることについても、かなり突っ込んだインタビューがありました。 コトバを濁していたけれど、いじめにあったこともあるのだろうなぁと想像してしまいました。
問題提起として良作なのですが・・・この番組を誰がどのくらい見ているかです。
『障害者は社会のお荷物!生きる意味なし』と次男に言い放ったかつての交流学級の子供たちは成長しても見ていない気がします。
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